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スケーリング(歯石除去)

~ニオイの原因は、おクチの中にあった!~

スケーリング(歯石除去) ヒトと違って、毎日の歯磨きをしない動物たち。じゃれて顔を寄せてくる仕草はとってもかわいいけれど、とにかく臭い!そんな動物たちのおクチの中を見てみると・・・歯石がびっしり、歯はグラグラ。なんと3歳以上の動物の約8割が歯周病であるといわれています。歯周病は、適切な「デンタル・ホームケア」で予防ができますが、すでに歯垢の状態を通り越し、石灰化してしまっている場合(←これを“歯石”といいます。)、動物病院でスケーリング処置を行う必要があります。
そもそも“スケーリング”とは、歯の表面や歯の根元、歯と歯の間の歯石や歯垢を取り除き、ニオイの元である有害物質や細菌を除去すること。
ベルノス動物病院では、正しいスケーリング処置を実践し、その後のデンタル・ホームケアの指導をさせていただくことで、動物たちのおクチの健康を守りたいと考えています。

それでは、一般的なスケーリングの手順について、簡単にご説明します。
  • 動物のおクチの中をじっくりと観察し、飼い主さまとご相談のうえ、綿密な治療計画をたてます。
  • 全身麻酔下で、おクチの中の精査とプロービングを行います。“プロービング”とは、歯と歯肉との間の溝(歯肉溝、または歯周ポケットともいいます。)の深さ、密着度を確認し、ポケット内の歯石や炎症の有無を確認する作業のことです。
  • 硬くこびりついたガンコな歯石を、超音波スケーラーという特殊な器械を使って、パリパリッと砕いていきます。もちろん、この作業は歯の表面を傷つけないよう、ていねいに行います。(たとえば、寒冷地でクルマのフロントガラスに付着した分厚い氷をパリンパリンとはがす作業。そんな感じでイメージしてみてください。)
  • 同じく超音波スケーラーで水流を注ぎながら、エナメル質表面の歯石&歯垢を除去し、1本1本の歯の表面をキレイに仕上げていきます。
  • 細かい部分の汚れは、専用のスケーラーを何本も使い分けながら、ていねいな手作業で取り除いていきます。この時点で、歯の表面はかなりツルツルになります。
  • ひと通りキレイになったところで、歯周ポケット内の歯石をグレイシーキュレットという器具で取り除いていきます。(これを、“ルートプレーニング”といいます。)
  • 多くの場合、歯周ポケット内の不良組織や炎症性結合組織を取り除いて、ポケット壁と歯の再付着をうながすための“キュレッタージ”という作業を同時に行います。これはとても大切な作業となります。
  • 仕上げとして、専用のペーストをつけて磨き作業を行います。これにより、歯石の再付着を防止することができます。
  • 場合により、ENAPという新付着手術、歯肉切除、フラップ形成術などの特別な処置を行うこともあります。
  • 抗生物質の軟膏を局所に注入・充てんします。
これで、おクチのニオイはほぼ解消します。その後は、飼い主さまに正しい歯磨きのやり方を理解していただき、定期的な診察を行いながら、動物たちの歯の健康を守っていきます。

ベルノス動物病院では、ワンちゃんの「はみがきマスター!?(動物看護師)」によるはみがきの幼稚園も行っています。 ぜひ、ご利用ください。